人工妊娠中絶と流産手術
人工妊娠中絶と流産手術

当院では、人工妊娠中絶および流産手術に対応しております。心身のご負担に配慮し、安心して受けていただける体制を整えています。
人工妊娠中絶(中絶手術)は、さまざまな事情により妊娠の継続が難しい場合に、医療的な方法で妊娠を終了する処置です。日本では「母体保護法」に基づき、妊娠22週未満(妊娠21週6日まで)の中絶が認められています。中絶は、妊娠初期(〜11週)と中期(12週〜21週)に分かれ、それぞれ処置の方法や身体への負担が異なります。
妊娠初期の中絶では、子宮内の内容物を吸引などによって取り除く方法が一般的です。一方、中期中絶(12週〜21週)は、陣痛を促して胎児を体外へ排出する方法で、入院管理が必要となります。
中絶に至る背景には、さまざまな事情があります。
どのような背景であっても、身体的・心理的なご負担は大きいものです。
当院では、患者さまの状況やお気持ちに配慮しながら対応いたしますので、まずは一人で抱え込まずご相談ください。
安全に手術を行うため、事前に妊娠の状態や体調の確認を行います。超音波検査により子宮内妊娠であることや妊娠週数を確認し、必要に応じて血液検査や感染症検査を行います。
吸引法(VA:Vacuum Aspiration)は、妊娠初期の中絶手術において広く行われている方法です。子宮内に細い管を挿入し、吸引によって内容物を除去します。手術時間は比較的短く、日帰りでの対応が可能です。
麻酔方法や当日の流れに関しては、こちらをご参照ください。
2023年4月、日本で初めて経口中絶薬「メフィーゴパック」が厚生労働省により承認されました。ミフェプリストンとミソプロストールの2剤を内服することで妊娠を終了する方法です。2回目のお薬を内服する時点で、妊娠9週6日までの方が対象となります。
内服による中絶は手術と異なり、出血や腹痛を伴いながら自然に近い形で排出が起こる方法です。一方で、出血量や痛みには個人差があるため、当院では安全に配慮しながら経過を確認いたします。なお、本剤は流産に対する治療には使用できません。
妊娠12週以降の中期中絶については、入院での処置が必要となり、身体的・精神的なご負担も大きくなります。当院では対応可能な範囲で実施しておりますが、妊娠週数や全身状態などにより、高次医療機関へご紹介させていただく場合があります。詳しい方法や入院期間、費用などについては、個別にご説明いたしますので、まずはご相談ください。
中絶は、身体的・精神的にもご負担の大きい選択です。一方で、望まない妊娠に悩まれている方にとっては、大切な選択肢のひとつでもあります。当院では、お一人おひとりのご事情やお気持ちに配慮しながら、安心してご相談いただける体制を整えています。妊娠週数が進むにつれて選択できる方法が限られてくるため、ご不安な場合はお早めにご相談ください。
妊娠の経過の中で、残念ながら赤ちゃんの発育が止まってしまい、「流産」と診断されることがあります。突然のことで戸惑いや不安を感じられる方も多くいらっしゃいますが、その後の対応としては、自然に排出されるのを待つ方法と、手術によって子宮内を整える方法があります。
MVA(Manual Vacuum Aspiration)は、妊娠初期の流産手術における一般的な手術法です。やわらかく細いプラスチック製のカニューレ(吸引用チューブ)を子宮内に挿入し、手動の吸引器を用いて内容物を吸引します。また、従来の金属製の器具を用いた掻爬法と比較して、子宮内膜へのダメージや合併症(子宮穿孔など)のリスクが低いと報告され、将来の妊娠への影響をできるだけ抑えた方法とされます。
当院では、手術中の痛みや不安をできるだけ軽減するため、静脈麻酔を使用して手術を行っています。点滴からお薬を投与し、眠っているような状態で手術を受けていただくため、手術中の痛みを感じることはほとんどありません。また、患者さまの体調や状態に配慮しながら、安全に十分注意して麻酔管理を行っていますので、安心して手術を受けていただけます。
当院では、患者さまに安心して手術を受けていただけるよう、丁寧にご案内いたします。
ご来院・受付
ご来院後、受付を行います。体調の確認や最終的なご説明を行いますので、不安な点があれば遠慮なくご相談ください。
術前準備
検査結果や体調を確認したうえで、手術に向けた準備を行います。手術着にお着替えをしていただき、リラックスした状態でお待ちいただきます。
麻酔・手術
点滴から麻酔を行い、眠っているような状態で手術を行います。手術自体は通常5〜10分程度で終了します。痛みを感じることはほとんどありませんので、ご安心ください。
術後の休憩
手術後は、院内でしばらくお休みいただきます。体調が安定していることを確認したうえで、ご帰宅いただきます。
ご帰宅・術後の注意点の説明
ご帰宅前に、術後の過ごし方や注意点についてご説明いたします。ご不安な点がある場合には、いつでもご相談いただける体制を整えています。
ご来院・受付
事前確認・準備
1日目:院内での内服(ミフェプリストン)
ご来院いただき、医師の管理のもとで1剤目(ミフェプリストン)を内服していただきます。内服後は、体調に問題がないことを確認したうえでご帰宅いただきます。この時点では大きな症状は出ないことが多いですが、軽い出血や腹痛がみられることがあります。
2日目:入院・内服(ミソプロストール)
翌日(または指示された日時)に再度来院していただき、2剤目(ミソプロストール)を内服します。内服後は院内で一定時間経過を観察し、出血や体調の変化を確認します。個人差はありますが、数時間以内に腹痛や出血が始まり、排出が起こることが一般的です。
経過観察・ご帰宅
排出の状況や全身状態に問題がないことを確認したうえでご帰宅いただきます。出血はその後もしばらく続くことがあります。排出が確認しづらい場合や、出血・痛みが強い場合には、安全のため1泊入院での経過観察をご提案することがあります。
術後診察
後日来院いただき、超音波検査などで子宮内の状態を確認します。排出が不十分な場合には、追加の処置が必要となることがあります。
中絶や流産の治療は、身体的にも精神的にもご負担の大きい出来事です。当院では、お一人おひとりのご事情やお気持ちに配慮しながら、丁寧に対応いたします。ご不安なことがあれば、一人で抱え込まず、まずはご相談ください。
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